「先読み力」で人を動かす ~リーダーのためのプロアクティブ・マネジメント~
- 作者: 村中剛志
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2008/03/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ポイント毎に、考え方、実行するための行動、ツールという3つの軸を意識して書く。また、(★)部分は本に書かれている内容ではなく、僕のメモ。
本書にかかれていないこと
- 方針が書かれている本なので、具体的な部分のフォローが必要
- 優先順位のつけ方。会社の戦略、業務知識の習得、経験と改善による精度の向上が必要
- タスクに対する見積もりの方法。業務知識の習得、経験と改善による精度の向上が必要
基本的な考え方
- プロアクティブな行動によって成果を出す
- プロアクティブな行動の3プロセス
- 認知:問題の芽を発見する
- タスク化:対応策をタスク化する
- 実行:対応策を行うことで問題を事前回避
- 成長(改善)のためのプロセス
- 仮説、行動、結果検証、改善策の実行(いわゆる、PDC)
- 先読み力もこのプロセスを経ることによって鍛えることが可能
- (★)さらに進めるなら、改善策の一般化
スケジューリング
日次で行うこと
- 1. 予定を立てる(シミュレーション)
- 朝行う((★)個人的には前日)
- 予定を立てるポイント
- 朝は90分単位で集中する仕事を
- 午後一は思考系/集中系のタスクを入れない(眠くなるから)
- バッファは午後に、最低1時間、できれば2時間程度確保
- メールチェックは1日3回
- (★)MTGは30分余計に見る(場合によっては、前30分も資料確認等の時間用に確保)
- 2. 検証する
- 分類
- 先延ばし(日を跨がせた)にしたタスクに青丸(優先順位設定ミス)
- 予定とずれた(予定時間をオーバした)タスクに赤丸(見積もりミス)
- 予定とずれた(予定外のタスク)に赤丸(破線)(タスク化もれ)
- 分類
-
- フィードバック
- それぞれについて、なぜ/どうすればを考える
- フィードバックによって、想定外のタスクを減らせるようにする
- フィードバック
週次で行うこと
- (★)土曜の朝
- (★)別途木曜の夜に3週間スケジューリングを簡単に行う。これは、金曜日までにチームメンバーに対して、来週のタスク、調整を依頼できるようにするため
- 先週の振り返り
- 予定と実績に対する検証(日次と同じ)
- 1週間で時間帯効果を分析する(このタスクに5時間はかけすぎではないか?)
- (★)インプット(学び、情報)の整理
- スケジューリング
- 3週間スケジュール
- 3週間分よむことで、タスクを認知。翌週分のタスクもれをふせぐ
- 翌週以降分は、日単位で大きなイベント、主要な仕事の締切りを記入
- 今週分は30分単位でうめる
- メンバーの休み等、チームのスケジュールも入れる
- 3週間スケジュール
タスクリストの作成
- タスクリストの質は、ぬけもれがないかで決まる
- タスクをぬけも出すためのツール、タスク整理のマトリクス
- マネジメントの4資源(人、もの、お金、情報)×時間(実施前、実施中、実施後)
- 人(リーダ、メンバ)×時間
- 優先順位設定
- リストの工夫。優先順位の見える化
- 今日必ずやるタスクには、赤丸を。今日手をつけるタスクには青丸をつける
(★)想定外タスクが入ってきたら
- リソース確保
- (既存タスクの内、)一部をすてる、一部を遅らせる、一部の質を下げる、一部を他のメンバーに依頼する
- 対応パターン
- 1. 報告のみを行う。自分では対応しない
- 2. アドバイスをもらい、解決する
- 3. 解決の選択肢と、自分なりのベスト案を提示。判断を仰ぐ
- 4. 選択肢を自分で判断。結果を報告
チームマネジメント
概要
- リーダとメンバがタスク管理をできていればプロジェクトは予定通りに完了する
- 手法
- 予定/実績分析、なぜ/どうすればで評価
- ツール
- 3週間スケジュール、Top5タスク
手法とツール(p. 114)
- 3週間スケジュール
- チームのスケジュール
- プロジェクトのマイルストン、主要な仕事の締切り、MTG、メンバーの休みを記入
- Top5タスク
- 各自がその週に行うタスクの内、優先順位ベスト5のタスクリスト
ツールを使ったスケジュールMTG
- 目的
- タスク調整、スケジュール/タスク共有、メンバーのタイムマネジメント力向上
- いつ
- 月曜の朝、1時間
- 参加者
- 5〜10人程度(これ以上になる場合、参加者をサブリーダのみに絞るなどする)
- アジェンダ
- Top5タスク発表(実績):先週のTop5タスク+予定外タスクに対して、実績、ステータス、期限、検証結果(なぜ/どうすれば)を発表。全員。
- Top5タスク発表(予定):タスク毎に、内容、ステータス(先週からの継続/新規)、期限を発表。全員。チェックポイントは、(1)優先順位が間違っていないか、(2)その人のリソース、(3)(2)からの調整が必要ないか
- 3週間スケジュール:ぬけ、もれ、誤りがないかチーム全員で確認
- アウトプット
- (優先順位、担当の調整が完了した、)各自のTop5タスク
- 3週間スケジュール
成果を出すMTG
概要
- MTGの質は事前準備でほぼ決まる
MTGの事前準備
- 検討事項(どこまでやるかはMTGによって異なる)
タイミング | 内容 | 主催者の対応 | 参加者の対応 |
---|---|---|---|
MTG前 | アジェンダの送付 | 送付 | 確認 |
MTG中 | 参加者 | アサイン(情報提供者、決定に影響を与える人、内容を知って欲しい/他の人に伝達して欲しい人) | 期待されていることの確認 |
カテゴリ | 設定(情報収集、共有、意思決定、説得、調整、ブレスト) | 確認 | |
設備 | (1)会場予約、(2)プロジェクタなどの準備、(3)資料準備 | ||
目的、ゴール、議題 | 設定、たたき台作成 | 確認 | |
結論 | (1)自身が想定する結論の用意、(2)想定した結論から参加者にもれがないか確認、(3)参加者の意見を事前にヒアリング | (1)に同じ | |
アクションプラン | (1)発生しうるアクションプランの想定、(2)想定から参加者にもれがないか確認 | (1)に同じ | |
議事録 | 必要か、必要なら誰に依頼するか | ||
MTG後 | 議事録、次回のMTG | (1)議事録の送付先決め、(2)次回のMTG設定(いつ、主催は誰) |
コミュニケーション
概要
- 自分が担当している分野については、知識、解を絶対的なものにする
報連相
- 報告:依頼に対する、経過、結果、課題を知らせる
- 連絡:簡単な情報を関係者に知らせる(自分の意見等が入らない)
報告
- 3つの大枠をまず伝える
- 完了基準(誰に、いつまでに、何をするのか)
- 完了までの手順
- 現在の状況(遅れ、問題はないか)
- 問題がある場合に伝えること
- 対応策(選択肢がある場合、コスト、時間、リスクの軸で分析)
- 協力して欲しいこと
- 次回の報告時期/内容の確認
- 報告するかどうかの判断
- 依頼側の立場で考える
- 予定通りに進んでいない時は、なるべく早く知らせる
- 予定通りに進んでいる時は、進捗を定期的に知らせる
(★)確認
- 依頼する側に発生するタスク。メンバーは報連相、リーダは確認を行う。
- 依頼する際に、確認をタスク化。スケジュールに組み込む
- 確認のタイミングは、締切り2日前の朝
- 確認は口頭で
リーダの心得
概要
- メンバーに一緒に働きたいと思ってもらえるか
- メンバーの成長、プロジェクトの成功を考える
- 1+1を2より大きくする
リーダの3つのこころ
- リードするこころ
- 自分の強み(らしさ)を生かし、チームが進む方向をシンプルに示す
- 援助するこころ
- 7割で働く
- チームのアウトプットの最終責任はリーダにある
- 仕事を任せてくれ、問題が起きたときに助けてくれるリーダ
- 任せる、確認する、アウトプットとのギャップをうめるサポートをする
- 依頼する時のポイント
- 目的、とるべきアクションを明確に伝える
- 完了基準(アウトプット、〆切)
- 責任者、関係者
- ゴールに到達するためのガイドライン
- 完了報告の必要可否
- 他の人からの依頼をお願いするときの追加ポイント
- その人とはどこまでを共通認識としてもっているか。追加ですりあわせておくべきこと
- 援助するこころがない場合、全て自分でやってしまう
- 7割で働く
- 感謝するこころ